
「住まい」「住居」の選択肢は、無数にあります。
子どもと親が遠くに離れて住むのもひとつの選択肢ですし、子どもと親が同じ敷地内で住むのもひとつの選択肢です。
また、大学入学とともに外に出た子どもが就職を機会に地元に戻ってきたり、引退した親が子どもの家に住んだりするのも、選択肢のひとつだといえます。
今回はそんな無数にある選択肢のなかから、「子どもが上京したのちに、親も上京して子どもの家の近くに住む」というものを選び、そのデメリットとメリットを解説していきます。
なおここでは、下記のような状況を想定しています。
・子どもは20代~30代
・子どもは独身である
・親は現役世代で、地方に住んでいる
・親は仕事を辞め(あるいは全国転勤ができる職場なら転勤願いを出し)、上京する
・子どもと親は近くに住むが、同居はしない。別世帯である
・親視点
都心部に住む子どもとの近距離別居、そのデメリットとは

まずは、「上京して、子どもの家の近くに住む場合のデメリット」を解説していきます。
・住み慣れた土地を離れて一から人間関係を築かなければならない
多かれ少なかれ、人は自らが住んでいる土地で人間関係を紡いでいきます。
しかし引っ越しをするとなると、その人間関係の構築を一からスタートしなければなりません。新しい人間関係を作っていくことは、楽しくはあるものの大変だと感じる人も多いのではないでしょうか。
また、人間関係と同様、「仕事」も新しくし始めなければなりません。手に職があり資格がある人ならば再就職はしやすいと思われますが、そうではない場合転職活動がなかなかはかどらない可能性はあるでしょう。そして、転職先が見つかった場合でも、その職場になじむことに時間がかかることもあります。
・資金面で問題が出る場合も
「東京はすべてが高い」という表現を聞いたことがある人もいるかもしれません。実際は、食事や日用雑貨、食材などは、選択肢も豊富であることから、選べばそれほど高くないものも手に入ります。
しかし「家賃の高さ」はいかんともしがたいところです。もちろん物件にもよりますが、東京と地方では、同じ広さや築年数ならば賃料が、同じ賃料ならば広さや築年数が大きく変わってきます。
このため、上京する前には資金繰りをしっかりしなければなりません。
都心部に住む子どもとの近距離別居、そのメリットとは

親が上京する場合、子どもの近くで過ごせるのがもっとも大きなメリットであり、簡単に顔を合わせられるのがもっとも大きな魅力であることは言うまでもありません。
ただ、それ以外にも多くのメリットがあります。
・施設やサービスが充実している
東京は、施設やサービスが非常に充実しています。
出前の選択肢は非常に豊富ですし、美術館もお店も非常に充実しています。自然が少ないように思われがちですが、実は東京でもマリンスポーツなどを楽しめるところは多くあります。都心にも登山スポットはありますし、自然を愛する人も遊び場に事欠くことはないでしょう。
また、引退後の生活を見据えた場合も、高齢者に優しいサービスが非常に充実しているというメリットがあります。
・しがらみがなく、自由な生き方が許容される
東京のすべてが、あるいは地方のすべてがそうだとは言えませんが、一般的に、東京は地方に比べて「自由な生き方が許容される場所」だといえます。
「あんな年なのに、遊び歩いていて何をしているんだろう」「あんな派手な格好をしていて、年を考えたらいいのに」などのように思われることは少なく、良い意味で「人に対して無関心な土壌」があります。
特に、新しく引っ越してきた人ならばなおさらでしょう。
また、東京に住む場合、多くの人は「賃貸」という選択肢を取ります。
賃貸の場合は「購入」とは異なり、「嫌になったらまた住居を移せばよい」という気軽さがあります。
・公共交通機関が発達している
東京は公共交通機関が非常に発達しています。地方の場合は車がなければどこにも行けない……という状況に陥りがちですが、東京の場合は自家用車をもたなくてもいろいろなところに行けます。
これは、現役世代にとって非常に大きなメリットであると同時に、引退後においても非常に重要なポイントとなりえます。引退して年を重ねていくうちに、車の運転に自信がなくなってこれを手放さなければならなくなることもあるでしょう。このときに、「子どもは東京に住んでいて戻ってこない、タクシーはお金がかかる、バスは都合の良い時間にこない……」という悩みが持つ人も多いものです。
しかし都心部ならば、公共交通機関を利用できるため、このような悩みも少なくなります。また、近くに住む子どもに救援要請を出すこともできるでしょう。
オンコ不動産では、「すでに上京した子どもの近くに住むという選択肢」を選ぶ人のために、さまざまな物件を提案しています。ご不安な点はぜひご相談ください。